20年後に実感する、伝統構法 ——墨付け・手刻みにこだわる

安部工務店では、手間の掛かる手刻みにこだわる理由があります。

安部工務店の仕事は、木を1本1本よく見るということから始まります。 辺材は芯材と比較すると、反りやすい性質があり、反対に芯材は割れが入りやすいが丈夫であるという性質があります。 柱にはなるべく芯材を使い、外側の桁では反ることを利用して張力で家を丈夫にする等、その材質を見抜き、そのことが適切に構造を組み上げることにつながります。

まさに「適材適所」と言えます。

さらに、手刻みならではの加工もございます。 とくにねじれ止め加工はプレカットではできませんので、金物等のみで補強しなければなりません。 同じ補強でも、金物に頼らない構造でねじれないようにしておけば、災害や経年変化に対するリスクも最小化することができます。

基本は構造から。構造から丁寧に手作りします。

墨付け 刻み ジョイント部 ジョイント部 上棟時

目に見える表面をただ飾り立てるだけではない、安心して住める家づくりを目指して、日々精進しております。その基礎となるのが墨付け〜手刻みにあるのです。

金物をボルトで締め付けていくだけの構造ならば、見習いの大工でも充分できてしまいます。 わたくしたちはそのようなものを望まず、伝統の技術・プロの手業による本物の優良住宅をご提案いたし、長期にわたりお住まいいただきたいと考えます。

墨付け 墨付け 道具類(鑿・鋸) 手刻み ほぞ ほぞ ほぞが刻まれた材木 道具類(鉋・鑿)

実積は基礎工事から

当社は創業以来、この地で600棟もの住宅を建築し続けてまいりました。 つい最近竣工した家から、竣工から50年近く経っている家までもが、この佐久の地や周辺に林立しているわけです。

この実積はすなわち信頼であり、当社がこだわる手刻みの構造体や、表面を飾る部材だけでは到底なし得ないものであると確信しております。 万事、基本を主眼とする当社の理念により、基礎工事から一貫して施工してきた証なのではないかと自負しております。

杭打ち 杭 土台 基礎

地盤調査の結果により地盤改良がとくに必要なくても、1m〜3mほどのカラマツ・地松の杭を打って地盤を調整します。地面から顔を出して空気にれることがないため、腐食の心配はありません。安部工務店では、50年、100年の安定住宅を目的とし「基本」として行っております。

当社施工の家の中を歩いてみてください。この違いをはっきりと感じていただけることでしょう。

WEB構造見学

地盤調査

まずは建築基準法に基づき地盤調査を行います。 どの土地へも行う法律に基づいた調査ですから、当社の場合は地盤調査費用は本体工事価格へ含んでおります。 しかし、調査結果により地盤改良が必要とされた場合の改良費用は本体工事費と別途となり、調査結果に基づいた地盤の改良方法・建物の建坪・重量によっても費用が違ってまいります。 また、当社では瑕疵担保責任保険へ加入しており、万一の場合にも施主様へ負担を最小限に抑える為、お引渡しより10年間の補償が付帯されます。

国土交通省住宅局住宅生産課

通気工法と地域に根ざした換気システム

通気図解

東信地方の住宅は、寒さの厳しい冬を標準にして構造・藝壁の施工をします。 そこで安部工務店では在来工法に適した通気工法を採用しております。

夏はクーラーを使い部屋全体を冷やし、冬は暖房機にて部屋全体を温める現代の生活形態は、壁内部へ湿気が籠もりやすい傾向にあります。この湿気を家の外部へ放出するのが「通気工法」です。この工法により構造材の乾燥を適切に保ち永く住まえる家づくりを目指すと共に、壁厚・屋根の下地断熱材を含めて厚さ調整することにより室内温度を保ち、冷暖房効率の良い家づくりを実践しております。

平成14年、建築基準法により24時間換気システムの設置が義務づけられました。これは「シックハウス法」と呼ばれ、室内の空気を清浄に保つ目的で義務化されました。安部工務店では、法律に基づいた適切な換気システムと共に、揮発性有機化合物を含まない建材を使うことはもちろん、昔ながらの自然や地域環境に合わせた設計・ノウハウにて、より安全で人に優しい住宅を提供して参ります。

伝統構法+構造用合板でアップする 耐震性能

構造

伝統構法とは、簡単に言うところの「軸組工法」です。なぜ軸組工法が伝統構法になるかとお話しすると、

  • 現代の軸組工法……プレカット材+接合金物にて構造組上げ
  • 安部工務店の軸組工法…手刻み材+木組みにて構造組上げ+接合金物

安部工務店では全ての構造材を目視、木材の性質や張力を適材適所にて構造を組上げております。このことにより、構造物自らの重量の分散も行っております。

当社の小屋組の方法をご覧ください.

手刻み・木組みの伝統構法の建築物は、地震の衝撃を吸収・分散しながら揺れる為、倒壊する危険性の低い構造です。 そこへ12mmの構造用合板を使用し「2×4の面で揺れる」特徴も取り入れております。

地震に強い家づくり

  1. 基礎の地盤調査の強化
  2. 基礎を堅固にする
  3. 構造材を2~3割太くする
  4. 丸太梁・梁材を有効に使用する
  5. 建設地の選定(地元の話を聞く等)

揺れない・きしまない 床の施工

床暖房の図解

安部工務店施工の家の中を歩いてみて下さい。床を二重貼り・三重貼りすることにより、揺れ・きしみ(床鳴り)が無く、廊下もお部屋も安定した床づくりをしております。 見学希望の方へは、当社自宅をはじめ 既にお住いになられているお宅へご案内させていただきますので、お気軽にご連絡ください。

※ お施主様のご都合を優先しておりますので、その旨ご理解いただき調整時間をいただいております。

床+床暖房を施工した図解をご覧ください。

風格は手作りから

建具・部材加工などもオーダーメイドにて当社内にて作成しております。 和風建築ではもちろんですが、ステンドグラスやレリーフをはめ込んだ洋風な建具も施主様のご要望にて作成しており、既製品にはない雰囲気づくりをご予算に応じて目指しております。

また当社が得意とする、石造りのアール壁はヨーロッパの石造建築に通ずる重厚感、テイストを替えた石積ではアナトリア建築を彷彿とさせる重厚感にて、 視覚的にも長く飽きの来ない家づくりを心掛けて定評をいただいております。

こだわりの部材